ある日、祖父母からさくらんぼが届きました。
和にとっては初めてのさくらんぼ。いらない、というふうに私の口へ入れるので、「お姉ちゃんにあげたら?」というと、姉の元に届けにいきました。
すると姉は、さくらんぼの皮をむき、和の口へ。
なんとまあ! パクッと食べたのです。
和は初めての美味しさに身震いして、「もう一個」のポーズ。
姉は、ハイペースで自分の口にさくらんぼを放り込みながら、和の分は皮をむきます。
和は待ちきれず、テーブルの上へ上り、期待に満ち溢れた目で姉を見つめているのでした。
食べないならいいか、と私は簡単にあきらめたのですが、姉のこの姿を見て「これこそ母の姿!」と思いました。
(川辺)
本当に、ステキな話ですね。
お姉ちゃんは、和くんのために、どうしてさくらんぼの皮をむいてあげたのかな?
自分はむかずに食べるのに。
皮をむいたら食べるかな、と思ったのかしら?
お姉ちゃんが自分のために、皮をむいてくれてる!
そのことのうれしさで、さくらんぼのおいしさが増していっているように思う。
おいしさって、こういうところからもくるんだね。
(宮里)