約5年前、それまで法人を挙げて保育の内容や組織の在り方の変革を目指しやってきた取り組みが壁にぶつかったような状況でした。課題は分かっていました。それぞれの先生達を研修に個別に出しても感銘を受けた内容を現場と共有、理解出来ないがために「一丸」となることが中々難しい。そんな中で、なるべく多くの先生達と皆で様々な保育園、施設に行き同じものを見て、感じて論じあうような機会を持ったところ、少しずつ保育に対する共通理解が進んだ実感をもてたのです。
そこで見学だけでなく、園内で講師を呼んで皆で共に学び、話し合い、共感をもてれば更なるスピード感を持って保育の内容を変えられるかもしれないと考えていたところ、保育のデザイン研究所との知己を得て実際に定期的な園内研修をスタートすることが出来たのです。
当初は研修を受ければ受ける程、自法人、保育園の風土や体質の中での問題点や課題が炙り出され(今でもそれは続いていますが)それに向き合うのは中々ハードな経験でした。しかし、コロナ禍になりオンライン研修となりながらも学び続けた結果、たった5年でよくここまで、先生の保育に対する考え方、捉え方、また組織の変化が起きたと思えるほど前に進むことが出来ました。正に継続は力なり。
そして保育という子どもや保護者の皆さんといった「人」を大切にしなければならない仕事だからこそ先生、職員も闊達なコミュニケーション、そこからくる試行錯誤、トライアンドエラーが大切で、それこそが組織の相互理解につながるということを保育のデザイン研究所の研修を通して理解することができたのです。
まだまだ課題はあります。これからもひたすら学び続けます。しかし、保育者さん達は学ぶのが大好きです。保育のデザイン研究所のお力を得ながらこれからも現場の進化を楽しみに見守りたいと思います。