2018年9月
和がトランプを広げて、満面の笑みで誘ってくれましたが……
俺ルールが難しい(笑)
勝手に取ってはいけないし。
「取って」と許可が出ても、取る量の加減が必要で、
布団カバーのシワによってカードが重なるのもイヤ。
和が怒って、泣いて、イライラして、あまりにも進まないので、
「じゃあ、じゃんけんぽんね」と言ってみたら、採用されました。
じゃんけんぽん!!
和がチョキで、私がグー。
俺ルールは、当然和が勝ちですね。
「お母さんの勝ち!」
そう言ってみると、「えー、なんでだよ。じゃあ、もう一回!」
やり直して、和が勝つまでじゃんけんです。
またしても雲行きが怪しいので、「それで、それで、どうするの?」と勇気を出して聞いてみたら、「赤が和ね」と急にゲームが前進!
それぞれがめくって、赤だったら和に渡し、黒だったら私がもらう。
そんな平和なカードゲームになりました。
もちろん最後は、「オレが勝ったー!」で、終わるのです。
その条件さえ飲めれば、お互いに平和です。
(川辺)
ゲームは、勝ちを味わうためある。
勝ちたい気持ち、それは誰の中にもある。人間なら、誰でもがもっている気持ち。やっぱり、負けより勝ちでしょ!
幼児教育の中では「負けが受け入れられる」ということを成長の一つとして挙げるけれど、あれってちょっと嘘っぽいと思わない? 心の底では、負けを受け入れきれない感じがあると思うんだよね。
だからね。
家の中で、特に辛抱強いお母さんとなら、思いっきり勝っちゃおう! 勝っちゃっていいよ、和くん。
だってね。
人生はなかなか厳しいもん! そのことを、和くんはもうすでに知ってるんだよね。
それにさ。大人になると、気の持ちようで、結構勝てるのよ。「負けるが勝ち!」なんて、意味わかんないこと言って、勝っちゃうしね。
だから、和くん、勝っていいよ。思いっきり、勝っていいよ。
(宮里)