2019年5月
お菓子のプラスチックケースが、和にはメガネに見えたようです。
ここを切って。
これを付けて。
このくらいの長さで。
こっちじゃない。
やり直してここに付けて。
私に向けて出される細かい指示は、1人で作るにはまだ難しいところで、和が苛立たずに作るために生み出された言葉。
ほんとうに、1つ1つに「言葉」のありがたみを感じます。
少し前に作った鉄砲と、いい組み合わせになりました。
(川辺)
自分の頭の中にある「何か」を形にするために、的確な指示を出すっていうことは、ずいぶん高度なことなんじゃないだろうか。
空き容器を切ったり貼ったりしながら、自力で形を作り出していく方が容易く思えるのは、私が自分で作りたい人だからだろうか。
エピソードの中の和くんはまだ小さいけれど、現実の世界の和くん(※)はいっぱしで、自由自在に自分の思いを形に表現している。
その姿を見ると、小さい頃に「ここ切って」と母に指示して、一緒に形を作り上げたことは、とても大事な経験だったように思えてくる。
(宮里)
※和は現在、小学校2年生です。