2016年9月
暗くなった草むらから、さまざまな虫の音が!
それはそれは綺麗で、上からも下からも横からも聴こえます。
和は、初めて耳にしたのかな。
目をパチクリさせて、あちこちを覗き込みます。
そのうち、手を伸ばすんだけど、どこに手を伸ばしていいかわからないようで、「取って」と言いたげに私の手をガッと掴んで伸ばしました。
それでも手に入らない音の主。
オシロイバナをジッと見つめ、黒い実を見つけたら、嬉しそうに掴みとりました。
でもね。違う、とわかる。
そりゃ、そうよね、鳴かないんだもの。
しばらく指でいじっていたけれど、草むらに投げました。
なんだろねー、なんの音だろうねー。
私も知りたい。
でも、姿が見えないくらいがちょうどいいかな(笑)
(川辺)
聴こえるセカイが、その人の中に占める割合
それは人によって違う。
同時に、年齢によっても違うと思う。
小さなひとのそばにいると、見えるものよりも聴こえるものに驚く。
動きを止め、そちらを見ようとする。
それは、より確かに聴こうとする仕草なのかもしれない。
夏から秋に向けて、急に世界はにぎわいだす。
しかも足元で。
小さな子どものすくそばで。
嬉しい季節がもうすぐくるね。
(宮里)