公園のお散歩は、歩いたり、伝え歩きをしたり、座ったり、ハイハイしたり、いろいろなスタイルで楽しみます。
その途中で、小さな石に出会いました。「わあ」と声が聞こえそうなくらい、目を丸くして、なんとかつまもうと指を動かします。その指が、何ともどかしい。
腰を浮かして向きを変えたら、石が見えなくなっちゃった。でも、また別の小さな石を見つけて、またチャレンジ。
惜しい、もうちょい! そう声をかけたくなるくらい何度も、何度も指と指の間をすり抜けて、やっと手の中に。
こんなに望んだものなんだもの、ただの石ではありません。
(川辺)
大事なモノを手のひらにのせるということ。それは、そのモノとの、特別な関係を意味するように思える。
苦労を重ねてようやく手のひらに、大事な石をのせた瞬間の和くんの表情から、そのことを感じる。
私も、小さな石を手のひらにのせてみた。石をつまんで、それから、ゆっくり手のひらにのせてみた。大人の私にとって、その一連の動作は少しも難しくはなかったけれどひとつ分かったことがある。
手のひらにのせたとき、始めて、石の重さがズシンと来た! つまんでいたときには感じられなかった、ズシンが来た! 和くんが味わわないではいられなかったのは、きっとこの「ズシン」だったのだろう。
(宮里)