【絵本のご紹介】
『また おこられてん』
作:小西貴士
絵:石川えりこ
発行:童心社
作者の小西貴士さんからのメッセージ:親子の日々は、怒ったり、怒られたりの繰り返しであっても、なにかの拍子でふとそのスイッチが入った時、親子や家族はこんなにも素敵だと、思えるのではないだろうかと思います。この毎日のどこかには、命に対する「愛おしさ」や「かけがえのなさ」へのスイッチが隠れています。そんなメッセージを、けんちゃんとそのお父さん・お母さんが繰り広げるお話に託してみました。
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写真家であり、森の案内人の小西貴士さんは、森や野原で、「子どもをめぐるうまく言葉にならないこと」をテーマに写真を撮り続けられています。これまでに出版された写真集『子どもと森へ出かけてみれば』、『子どもは子どもを生きています』、『子どもがひとり笑ったら』は、それぞれに、胸がキュッとしたり、フフッと笑ったりと、心に響くものです。
そんな小西さんが、今回は絵本を出されました。
読んでみて、「小西さんは、どうして母としての私の気持ちをご存知なのかしら!?」 と思うほど、親としていろいろと複雑に思うこと、そして子どもに期待したり、その気持ちをぶつけたりしている現実と、だけどゆるぎない子どもへの想いが、描かれていました。
8歳の娘は、自分で開いて読んでいました。そして、最後のページで大笑い!私は、ほろりと来たのに、不思議です。
ああ、でもこうやって、ケロッと笑って、「もう、お母さんたらまた怒って」と思うから、怒られても怒られても、私のことを大好きでいてくれて、そして変わってほしいようには変わらないのかもしれません。
(川辺)