2019年7月
お泊り保育で行った海岸で、和はクラスで唯一、蟹の足を見つけたということで、「みんな、羨望の眼差しで見ていましたよ!」と、先生がおっしゃっていました。
拾ったものを使ってペンダントづくりをしたとのこと。
ところが、自転車に乗って帰る途中で、裏面に付けた貝を落としてしまったようです。
貝に付いていた大事なフジツボも。
自宅についてそのことに気づいた和のショックの大きさははかり知れません。
顔が歪み…泣きそうになって…
でも和が、おもむろに懐中電灯を出してきて、「探してみよう!」
そう言って玄関を出ようとするので、慌てて追いかけました。
「ねえ、和。とても暗いからさ」 そう説得しようとしたら、 「うん、この辺だけにする。暗いから、この辺になかったら、明日探そう」と和が言いました。
なんということだ! 懐中電灯で帰りの道のりを探すことの難しさをしっかり理解しているのか。
悔しくても、こんなに冷静に判断するなんて。
と、一人でこっそり感動していたら……
「ねぇ、お母さん! お母さんがスマホ落とした時みたいにさ、iPad(iPhoneを探す)に出てないか調べてみたらどう?」
そ、それは! もし可能ならば、私にはそれで探したいものが、いっぱいあります!
(川辺)
大事なものを子どもが持っていると、無くすんじゃないか、落とすんじゃないか、壊すんじゃないか、と心配になる。
袋に入れたらいいと言ったり、持っていようか、と言ったり。
でも残念ながら、転ばぬ先の杖は不採用になることが多い。
かなりの確率で。
だって、自分で持っていたいんだよね。
わかるよ!その気持ち。 と微笑みながら、私たちには、次の試練に備えます。
もしももしも、不幸なことに手に持ったまま転んでバラバラに壊れちゃったとしても、だから言ったでしょ!と言わないでいられる自分になれるように!と。
(宮里)